解体補助制度
空き家の中でも老朽化が著しい物件等に対して、解体補助制度を設けている自治体があります。一定の要件を満たす建物の解体費用の一部を補助してくれる制度です。
例えば横須賀市では、「空き家に対する解体助成制度」として以下の2つの助成事業を設けています。
①空き家解体費用助成事業
補助の対象
・横須賀市内にある空家の市職員による老朽度判定の結果、所定の点数を上回る住宅であること。
・横須賀市内の解体工事事業者による解体工事であること。
・解体工事着手前に、建物の所有者または管理者が申請を行うこと。
補助の内容
・解体工事費用の2分の1
・上限金額35万円
②旧耐震空き家解体助成事業
補助の対象
・横須賀市内にある空き家のうち、旧耐震基準(昭和56年5月以前)により建築され、その後耐震改修がされていない住宅であること。
・過去5年以上使用していない空き家であること。
・横須賀市内の解体工事事業者による解体工事であること。
・解体工事着手前に、建物の所有者が申請を行うこと。
補助の内容
・解体工事費用の2分の1
・上限金額15万円
上記は横須賀市の例です。自治体によって、上限金額や補助対象の要件は変わります。また、基本的に工事着工前に補助金申請をする必要があります。
空き家バンク
空き家の賃貸や売却を希望する所有者が物件情報を登録し、利用希望者に対して物件情報をインターネット等を通して提供する制度です。市町村が「移住・交流の促進による地域活性化」を目的として運営しています。
※越生町役場ホームページより画像引用
メリットとして、「無償で登録・利用ができる」「空き家の購入者に対してリフォーム資金の補助制度がある」ことなどが挙げられます。また、不動産会社の取り扱わないような物件でも、掲載できる可能性があります。
逆にデメリットとしては、自治体にもよりますが、空き家バンクへの加入要件があることです。
例えば、空き家バンクの購入者に以下のような条件が設定されている自治体もあります。
「中学生以下の子どもが含まれる世帯であること」
「満45歳未満の夫婦、または45歳未満で婚約等の理由により夫婦に準ずると村長が認めた方が含まれる世帯であること」
「村内において農林業に専ら従事する目的をもって、村外から村内へ移住する45歳未満の方が含まれる世帯であること」
※東秩父村の空き家バンクの購入または賃貸の条件です。
自治体の取り組む空き家の補助制度をうまく利用して、空き家問題を解決できる可能性があります。お住まいの地域でどのような助成制度があるか確認しましょう。
助成制度に関して不明な点や、要件を満たしているかよくわからないなど、お困りな事がありましたら、お気軽にご相談ください。